中谷哲哉シェフ(なかたに亭、chocolatier NAKATANI)

カテゴリー: interview&report / Kana

(2008.8.7パーティートークより)
ニッポンのショコラはおいしい!というテーマをもとにショコラにまつわる
あれこれを中谷シェフにお伺いいたしました。
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★シェフとショコラの出会いについて★
ショコラと初めての出会いというと、小学校1年生のときに母親の実家にいくと、
黄色と黒の縞柄の板チョコがもらえたんです。それが嬉しくて、それがまず初め
の出会いですね。
そこからもう40年この世界にいます。
その後は大人になって初めて仕事で入ったお店でトリュフチョコレートを食べた事ですね。
倉庫にいってはつまみ食いしていました(笑)そして、フランスにいって、チョコレート
だけを売っているチョコレートショップをみたこと。僕がフランスにいったときは、
ちょうどメゾンドショコラが出来て、数年たった頃で、まだエヴァンもないとき。
ニースやマルセイユなどでも働きました。
そこで大人の世界を覗きました。

★今日のショコラ(ブラックミント、柚子、山椒)について★
このブラックミントとの出会いは、うちのお店(注:なかたに亭さん)の近くに、
スペイン料理店があるんですよ。そこによくチョコレートを持っていったり
していて。
そのお店の方が岡山のミントやバジルを送ってきてくれて、
その香りがものすごく強くてよい香りで、この香りをチョコレートに
うつしたい!と思ってつくりました。
生クリームにミントを入れて漉して、チョコレートと合わせています。
かなりたくさん入っていますよ。
使っているチョコレートは繊細なので、カカオが強いものよりも酸味
のあるチョコレートを使っています。
ミントのリキュールをいれたら簡単にできるけどぜんぜん違う。
また、温室栽培のミントだと香りが弱くてこんなふうにはならないですね。

柚子は、もともと七味も使っているんだけど、その七味に入っていて、
柚子だけをわけてもらえないかなぁ?とお願いしてわけてもらってます。
実生の柚子といって、接木をしないで育った柚子の実です。
老木だと100年くらいの樹齢の木もあって、収穫も大変らしいですね。
この柚子の皮を石臼でひいて、粗さが3種類あってどれにしますか?
ってきかれて全部!と(笑)それと、果汁も別に送ってもらってます。
ガナッシュには果汁と皮を使用しています。コーティングに柚子の皮を。
石臼でひくと、やはり切り刻んだものとは違うよね。

山椒は、花椒 という中国山椒もあるけど、ぜんぜん違うね。
中国山椒はフランス人も使うね。
朝倉山椒は日本独特だと思う。

チョコレートの作り方で、日本人とフランス人だと同じ素材を使ったとしても
その素材の捕らえ方や扱い方がぜんぜん違うと思う。
たとえば、スパイスを使うときでも、丸ままいれてクリームで炊いて漉してしまう。
香辛料の選び方や使い方が、日本人独特の繊細さがあると思う。
より、上質でより上品なもの。つくるお菓子が繊細だと思う。

本日のマリアージュショコラ トロピック
(今回アイスミントティーとのマリアージュショコラとしてトロピックを提供して頂き
ました)
これは、最初はパッションフルーツだけのチョコレートだったんだけど、もう少し
まろやかにしたいと思って、マンゴーをプラスしてまろやかにしました。カカオは
35~40パーセントのミルクチョコレートを使っています。
熱帯地方のフルーツを使ったショコラは夏らしいですよね。
ショコラティエを始めた頃はミルクチョコレートは作っていなかったんですよ。
今はアニスやシナモン、沖縄の黒砂糖などミルクチョコレートのものも作っています。

シェフオススメのショコラの食べ方
あまり難しくならないで気軽に食べてほしいなぁ。
ショコラにはカカオバターが入っていて、冷やすと固まる、暑いと溶けるという性質があるので、冷蔵庫にいれておくと固くなります。食べる30分前くらいに、
出しておくと美味しく食べられますね。
あとは朝が一番味覚が繊細です。元気が出るしね。
自分自身は、食事のあと、人がいるときに食べることが多いですね。
それとスキーに行くとき。寒いので、食べると元気が出てくる。
今はやめているけど、葉巻やワインとも合わせたりね。

普通の値段で普通に食べてもらいたいなぁと思ってます。

★まとめ★
今日のボンボンは日本の香辛料、日本でとれるミントなどを紹介しました。
開店当初はキャラメル、ナッツ、フルーツなどのわかりやすいものと組み合わせていて、
その後スパイスが好きなので、ジャワ胡椒やシナモンなど、そして、産地別カカオにいって、それらは続けているけれど、自分が日本人であることに気が付いて、日本の食材との出会いを大事にして、料理をつくるような感じで作りたいと思いました。
今、食の問題が色々騒がれていますが、僕は、自分でつくるものは、自分の目で見て、ちゃんとつくっている、美味しいものを提供したい。
日本人らしい、正直なもの、自然なものを提供したいと思っています。
今トマトやニンジンのパートドフリュイをつかったショコラや、コーティングにちょっとフルールドセルを乗せたショコラなど、料理からインスピレーションを受けたショコラをつくっています。
今後どんなものを作るかは、バレンタインのショコラなど楽しみにしていてください!
3年目に入って違うステージに突入したなぁという感じです!
それと、日本人とそれ以外の国の人の違いとして、パッケージングの美しさ、というのもあります。日本ならではの色彩や、リボンのかけかたなど、、もう少し待っていただけたら、いいものができると思います。


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